【土曜】日経平均が4%超の急伸で64,362円。構成銘柄225のうち値上がりは96だけやったのに、なぜここまで上がったんか
おはようございます。昨日7月31日(金)の東京市場は、日経平均が64,362.02円(+2,494.59円・約4.03%高)と大幅続伸しました。ところが日経平均を構成する225銘柄そのものを見ると、値上がりは96銘柄、値下がりは129銘柄と、下がった銘柄のほうが多かったのです。この「指数と中身のズレ」がなぜ起きたのか、アドバンテストなど値がさ株の寄与度と、同日発表された日銀の金融政策決定会合の結果をあわせて解説します。
【土曜】日経平均が4%超の急伸で64,362円。構成銘柄225のうち値上がりは96だけやったのに、なぜここまで上がったんか
おはようございます。8月最初の朝です。今日8月1日は土曜日なので、東京市場はお休みです。今日は、市場がお休みの日ならではの読み方で、昨日までの流れを整理します。
まずは昨日7月31日(金)の終値をおさらい
| 項目 | 7月31日(金)終値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均株価 | 64,362.02円 | +2,494.59円(約+4.03%) |
| TOPIX | 4,003.30ポイント | +50.80ポイント(約+1.29%) |
日経平均は前日比+2,494.59円、率にして約4.03%の大幅続伸です。前場には一時+3,400円を超える場面もあり、6万5,000円台を回復する瞬間もありました。ここ最近の値動きの中でも、飛び抜けて大きな上げ幅です。
東証プライム市場全体の売買代金は概算で10兆1,069億円。値動きの内訳は、値上がり612銘柄、値下がり922銘柄、変わらず24銘柄でした。ストップ高となった銘柄は33、ストップ安は1銘柄です。
ここまでなら「値上がり銘柄も多いし、素直な全面高だったのだろう」と読みたくなります。ところが、もう一段掘り下げると、様子が変わってきます。
日経平均の"中身"だけを見ると、値下がりのほうが多かった
日経平均株価を構成する225銘柄そのものに絞って、値上がり・値下がりの数を数えるとこうなります。
| 区分 | 銘柄数 |
|---|---|
| 値上がり | 96銘柄 |
| 値下がり | 129銘柄 |
| 変わらず | 0銘柄 |
日経平均の指数は4%超も上がっているのに、構成銘柄225社の中では、値下がりのほうが多かったのです。
「東証プライム全体では値上がりのほうが少数派、日経225の中でも値上がりのほうが少数派。それなのに指数は4%も上がった」——これは、一昨日(7月30日)にお伝えした「値がさ株(株価の高い銘柄)が指数を大きく動かす」という仕組みが、さらに極端な形で出た一日でした。
2銘柄で指数を約1,615円押し上げた
昨日の日経平均への寄与度(その銘柄が指数を何円動かしたか)のトップ2は、次のとおりです。
| 押し上げた銘柄 | 順位 |
|---|---|
| アドバンテスト(6857) | 1位 |
| ソフトバンクグループ(9984) | 2位 |
この2銘柄だけで、指数を合計約1,615円押し上げたとみられています。前引け(午前の取引終了)時点では、アドバンテスト1銘柄だけで約1,142円分を押し上げていました。
昨日の上げ幅は+2,494.59円です。この2銘柄の押し上げ分(約1,615円)だけで、上げ幅の6割超を占める計算になります。半導体・AI関連株にストップ高が相次いだ一方、東証プライムでは922銘柄が値下がりし、日経225の中でも129銘柄が値下がりしていた——「指数」と「市場の中身」がこれだけズレる日もある、ということを覚えておいてください。
初心者の方への一言: 日経平均が大きく動いた日ほど、「値上がり銘柄数・値下がり銘柄数」と「TOPIX」もあわせて見てみてください。指数の上げ幅がそのまま「市場全体の元気さ」を表しているとは限りません。
きっかけは米国市場のテック株高でした
日本が上げた背景には、前日(7月30日、米国時間)の米国市場があります。
| 米国の指数 | 7月30日終値 | 前日比 |
|---|---|---|
| ダウ工業株30種平均 | 52,208.06ドル | +613.92ドル(約+1.18%) |
| S&P500 | - | 約+1.66% |
| ナスダック総合 | - | 約+2.78% |
マイクロソフトの決算が好感されたことをきっかけに、情報技術関連を中心にセンチメントが改善し、ナスダックが大きく上昇しました。この流れが、指数寄与度の大きい日本の半導体・AI関連株への買いにつながった、という構図です。
日中は日銀の金融政策決定会合の結果も発表されました
昨日は、7月30日から2日間開かれていた日本銀行の金融政策決定会合の結果発表もありました。
- 政策金利は1.0%程度で据え置き(賛成8・反対1)
- 反対したのは高田創審議委員で、「経済は新たな局面に入った」との見方を示したとされています
- あわせて公表された「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)では、2025年度の物価見通しを2.2%から2.7%へ上方修正
- 2025年度のGDP成長率見通しも0.5%から0.6%へ上方修正
日銀は6月の会合で、政策金利を1995年9月以来およそ31年ぶりとなる1.0%程度へ引き上げていました。今回は、その利上げの効果を見極めるための据え置きだったとみられています。
前引けの時点では+2,704.82円まで上げ幅を広げていましたが、日銀会合の結果が出た後場には利益確定売りが出て、上げ幅をやや縮めて取引を終えました。「据え置き」という結果自体は事前の見方どおりでしたが、反対票が出たことや展望レポートの上方修正を受けて、後場の値動きが変わった、というのが昨日の中身です。
今日8月1日(土)について
今日は土曜日で、東京証券取引所はお休みです。取引がない日なので、今日の値動きを予想することはできませんし、IRDBもそれを行いません。
かわりに、週末は次のような使い方がおすすめです。
- 今週1週間の値動きを振り返る:平日は忙しくて見出ししか追えなかった方も、週末なら落ち着いて数字を確認できます
- 決算資料をじっくり読む:8月上旬は決算発表のピークです。値動きが荒い発表直後を避けて、週末に有価証券報告書や決算短信を読むのも一つの方法です
- 来週の予定を確認しておく:下でまとめる来週のイベントに、あらかじめ目を通しておきましょう
来週以降のイベント
- 8月3日(月):相場再開。週明けからも決算発表のピークが続きます
- 決算発表シーズンは8月上旬にかけて継続:昨日のアドバンテストのように、1社の決算が指数全体の見え方を変えてしまうことがある時期です
- 8月7日(金):米国の雇用統計(7月分)が発表予定。原則として毎月第1金曜日に発表される指標で、米国の金融政策の先行きを考えるうえで市場が注目するデータです
決算の確認は、値動きが落ち着いてからでも十分間に合います。IRDBでは、有価証券報告書をもとにした企業データを、決算の熱が冷めたあとでもいつでも確認できます。指数と中身がズレる日をきちんと見分けたい方は、用語集で少しずつ言葉を増やしておくのもおすすめです。
今日のまとめ
- 日経平均は64,362.02円(+2,494.59円・約4.03%高)と大幅続伸、TOPIXも4,003.30ポイント(+50.80ポイント)と上昇
- ただし東証プライムの値下がりは922銘柄、日経225構成銘柄の値下がりも129銘柄と、いずれも値上がりより多かった
- アドバンテスト・ソフトバンクグループの2銘柄で、指数を約1,615円押し上げたとみられる
- 背景には米国のテック株高(マイクロソフト決算好感)がある
- 日中発表の日銀会合は政策金利1.0%程度で据え置き(8対1)、物価・成長率見通しは上方修正
- 今日8月1日(土)は市場休場。来週8月3日(月)から取引再開、8月7日(金)には米雇用統計の発表を予定
ワテのひと言(大阪弁の総括)
さて、ここからは船場の番頭がひと言。
昨日は日経平均が2,494円も上がって、えらいお祭り騒ぎでしたわ。せやけど、蓋を開けてみたら225銘柄のうち値上がりしたんはたった96、値下がりが129。指数だけ見たら「えらい景気ええな」でっけど、中身は半分以上の店が値を下げとった、いう話でんねん。
これ、値がさ株いう「声のでかい店」が2軒(アドバンテストとソフトバンクグループ)で、指数を1,615円も持ち上げたからでおます。声のでかい店が儲かったら、市場全体が儲かったように見える。ほんまはそうやない、いうことを、この2日間で嫌になるほど教えてもらいましたな。
商いの目利きも、これとおんなじですわ。業界の大手が景気ええ話をしとるからいうて、自分とこの店にもおんなじ風が吹いとるとは限らん。 大手の数字と、自分の周りの数字は、いっぺん切り離して見んとあきまへん。
ほんで今日は土曜日、市場はお休みでおます。せやからこそ、こういう日にゆっくり決算書を開いて、「うちが気になっとる会社は、ほんまのとこどないやったか」を確かめる。これも立派な商いの勉強でっせ。ほな、ええ週末を。まいど、おおきに。
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