日経平均、急速な円高で反落し65,269円 GDP上方修正も9月9日は中国物価指標に注目
9月8日(火)の日経平均株価は前日比1,130円51銭安(-1.70%)の65,269円33銭で反落しました。4〜6月期GDP改定値は年率+1.4%に上方修正されましたが、円相場が5営業日続伸して153円台後半まで円高が進み、輸出関連株への売りが優勢になりました。9月9日は中国の8月CPI・PPIに注目です。
日経平均、急速な円高で反落し65,269円 GDP上方修正も9月9日は中国物価指標に注目
9月8日(火)の振り返り:GDPは上方修正も、急速な円高で株式市場は反落
9月8日(火)の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日(9月7日・月)比1,130円51銭安(-1.70%)の6万5,269円33銭で取引を終え、前日までの2営業日連続の上昇から一転して反落しました。
この日の朝、内閣府から2026年4〜6月期の実質GDP改定値(2次速報)が発表されました。季節調整済み前期比+0.4%、年率換算では+1.4%となり、8月に公表された1次速報値(前期比+0.3%、年率+1.1%)から上方修正されました。財務省が9月1日に公表した法人企業統計を反映した結果、設備投資の減少幅が1次速報の前期比-1.2%から-0.9%へ縮小したことが主な押し上げ要因です。個人消費は前期比0.0%の横ばい、民間住宅投資は前期比-0.6%(1次速報の-0.5%から下方修正)でした。
GDP自体は前向きな内容でしたが、株式市場では為替の動きが優先されました。この日は円相場が急速に強含み、輸出関連株、なかでも自動車株を中心に売りが優勢になりました。半導体・AI関連の一角は底堅く買われる場面もあり、指数がプラス圏に浮上する瞬間もありましたが、終盤にかけて円高が一段と進んだことで下げ幅を広げて取引を終えています。
為替の動き:5営業日続伸で半年ぶりの153円台へ
為替相場では、円が5営業日続けて値を上げる展開となりました。8日の東京市場でドル円は日中に1ドル=152円88銭〜154円37銭のレンジで推移し、一時153円台まで円高が進む場面がありました。これは2026年2月中旬以来、約半年ぶりの円高・ドル安水準です。17時時点では1ドル=153円77〜79銭前後で取引されており、前日同時刻に比べて1円78銭ほどの円高となりました。
市場関係者からは、日本銀行による政策金利の引き上げペースが加速するとの観測や、米財務長官による円安是正への発言が円高圧力につながっているとの見方が出ています。円高は輸出企業の外貨建て収益を目減りさせる要因になるため、この日の株式市場では自動車などの輸出関連株への売りにつながりました。
中東情勢:ホルムズ海峡をめぐる緊張が継続
2026年2月末に始まった中東情勢の緊迫は、9月に入っても続いています。報道によると、9月3日には米軍がホルムズ海峡周辺で過去最大規模とされる作戦を実施し、標的60カ所を攻撃したうえで原油タンカー(1,800万バレル相当)の護送を行ったとされています。日本は原油輸入の9割超を中東地域に依存しており、ホルムズ海峡情勢の緊迫は原油価格の下支え要因として、引き続き株式市場の心理に影響を与える可能性があります。
投資初心者の方は、こうした地政学リスクの短期的な値動きを追いかけるよりも、原油高が業績に影響しやすい業種かどうか、自己資本比率などの財務体質はどうかを、IRDBの自己資本比率ランキングや財務健全性スコアランキングであわせて確認しておくのも一つの方法です。
今日(9月9日・水)の注目点:中国の8月CPI・PPI
9月9日(水)は、日本国内では8時50分に8月のマネーストックM2が発表される予定です。海外では10時30分に中国の8月消費者物価指数(CPI)・生産者物価指数(PPI)が公表されます。市場予想ではCPIが前年同月比+0.9%程度(7月+0.5%から伸び拡大)、PPIが前年同月比+3.7%程度(7月+3.5%から拡大)とされています。
中国の物価動向は、同国のデフレ懸念の強弱や内需の状況を映す指標として、資源価格や世界的な需要見通しにも影響しうるため、海外投資家の間でも関心が高い指標です。これらはあくまで発表前の市場予想であり、実際の発表値が予想と異なれば(サプライズがあれば)、為替や株式市場が大きく反応する可能性がある点にご留意ください。
今週以降のイベントカレンダー
- 9月10日(木)21:15: ECB(欧州中央銀行)政策金利決定。0.25%の利上げが市場でおおむね見込まれています。米8月PPI(卸売物価指数)も発表予定
- 9月11日(金): 米8月消費者物価指数(CPI)発表予定。コア指数は前年比+2.4%程度が市場予想とされています。同日は9月限の株価指数先物・オプションのメジャーSQ算出日も重なります
- 9月15〜16日: 米FOMC(連邦公開市場委員会)開催予定
- 9月17〜18日: 日銀金融政策決定会合開催予定
GDP改定値という前向きな材料が出た一方で、為替市場では円高が急速に進み、株式市場ではそちらが優先されるという、方向感の掴みにくい1日でした。今週後半にかけては中国の物価指標に加え、ECB・米CPI・FOMC・日銀会合と、金融政策と物価に関するイベントが立て込みます。IRDBでは企業ごとの業績推移データを随時更新していますので、気になる企業の数字は一次情報とあわせて確認してみてください。
ワテのひと言
GDPの改定値が上方修正されたいうのはホンマはええ話のはずでっけど、市場は為替の急な動きの方に気ぃ取られて、指数は反落してしまいましたな。円が5日も続けて値を上げて半年ぶりの水準になったいうんは、それだけ市場の空気が変わりつつある証拠かもしれまへん。輸出企業の稼ぎは目減りしやすうなりますよって、円高がどの業種の財布にどう効いてくるか、一喜一憂せんと数字でじっくり見極めるんが商いの目利きいうもんですわ。
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